光のもとでⅠ
「若槻が蒼樹からもらったものだと思ってた。もしくは、君がもともと持っていたものだと――」
「……ツカサからもらったものじゃだめなんですか?」
君は本当に気づいていないんだね。
司が君を好きなことに……。
「いけなくはないけれど、嫉妬はする、かな……。これは君にとって何?」
彼女は少し悩んだあと、
「……持ってると安心するもの」
「……あとで返すから、だから今だけは外していてくれない?」
今だけは、司の存在をこの場に持ち込みたくはない。
今だけは――。
「秋斗さんのその顔は反則です。……そんな顔されたら嫌だなんて言えません。あとでちゃんと返してくださいね?」
そう言うと、彼女は身体を起こしてカップへ手を伸ばした。
「……ツカサからもらったものじゃだめなんですか?」
君は本当に気づいていないんだね。
司が君を好きなことに……。
「いけなくはないけれど、嫉妬はする、かな……。これは君にとって何?」
彼女は少し悩んだあと、
「……持ってると安心するもの」
「……あとで返すから、だから今だけは外していてくれない?」
今だけは、司の存在をこの場に持ち込みたくはない。
今だけは――。
「秋斗さんのその顔は反則です。……そんな顔されたら嫌だなんて言えません。あとでちゃんと返してくださいね?」
そう言うと、彼女は身体を起こしてカップへ手を伸ばした。