光のもとでⅠ
自分の携帯から翠葉の携帯にかけると、「ただいま電話に出ることができないか、電源が入っていないため」というお決まりのアナウンスが流れてきた。
「くっ……笑える」
今すぐ電話して教えてやってもいいんだけど、昼休みに学校を抜け出す司なんてそうそう見られるものではない。
いいや、傍観しちゃおう。
「海斗、さっき翠葉のことで呼び出されたんじゃなかったの?」
桃華に訊かれ、
「うん、そのとおり。でもさ、俺に訊かないで四方八方に携帯かけだして、あげくの果てには湊ちゃんのところに訊きに行くみたいだったからそのまま放置プレイ!」
「あら、意地悪ね」
桃華がにこりときれいに笑う。
「そういう桃華さんこそ、訊かれたら答えました?」
「そうね、言わなかったかもしれないわ」
と、また窓の外に視線を移す。
「くっ……笑える」
今すぐ電話して教えてやってもいいんだけど、昼休みに学校を抜け出す司なんてそうそう見られるものではない。
いいや、傍観しちゃおう。
「海斗、さっき翠葉のことで呼び出されたんじゃなかったの?」
桃華に訊かれ、
「うん、そのとおり。でもさ、俺に訊かないで四方八方に携帯かけだして、あげくの果てには湊ちゃんのところに訊きに行くみたいだったからそのまま放置プレイ!」
「あら、意地悪ね」
桃華がにこりときれいに笑う。
「そういう桃華さんこそ、訊かれたら答えました?」
「そうね、言わなかったかもしれないわ」
と、また窓の外に視線を移す。