光のもとでⅠ
数分後、ダイニングテーブルにコーヒーとクレープを出してやると、海斗は「怖い」と言いながらもぺろりとたいらげた。
海斗ならわかるだろうか……。
「翠のことを訊きたいんだけど」
「は? 何っ!? 明日雨か何かっ!? ……司にわからないことが俺にわかるとは思えないんだけど」
「翠が言ってること、思ってること。それが何かはわかっていても、根底から理解するのが俺には難しい」
「……そんな漠然とした話の仕方じゃなんの話されてるのかわらかないよ」
つまり、翠が何に苦しんでいて、何の狭間で葛藤しているのかはわかっても、葛藤しなくちゃいけない理由までは理解ができてないということ。
「人と行動できないって、そんなに苦痛なもの?」
俺にはそれがわからなかった。
身体に無理をさせてまで、なんで人と一緒に行動したいと思うのか。
それがどうして「最後の葛藤」になり得るのか。
海斗ならわかるだろうか……。
「翠のことを訊きたいんだけど」
「は? 何っ!? 明日雨か何かっ!? ……司にわからないことが俺にわかるとは思えないんだけど」
「翠が言ってること、思ってること。それが何かはわかっていても、根底から理解するのが俺には難しい」
「……そんな漠然とした話の仕方じゃなんの話されてるのかわらかないよ」
つまり、翠が何に苦しんでいて、何の狭間で葛藤しているのかはわかっても、葛藤しなくちゃいけない理由までは理解ができてないということ。
「人と行動できないって、そんなに苦痛なもの?」
俺にはそれがわからなかった。
身体に無理をさせてまで、なんで人と一緒に行動したいと思うのか。
それがどうして「最後の葛藤」になり得るのか。