光のもとでⅠ
「俺はこれから先どんなときでも翠の体調を優先する。翠がどれほど葛藤しようが、言われるたびに悩もうが、それでも俺は止めるから。そのつもりで」
「……え?」
外から聞こえてくる声に、兄ちゃんと目を合わせる。
「うん、もうちょっとだけ待とうか」
兄ちゃんは自分の腕時計に目をやり、
「空太は全力疾走の登校決定だな」
苦笑されても嬉しくない。
声は少し遠くなるものの、まだ会話は続いていた。
自分の聴力が少しでも悪ければいいのに、なんて思いつつ、未だ耳を澄ませている自分がいる。
「な、何っ!? どうして朝から急にそんな話なのっ!?」
翠葉ちゃんの慌てたような声。
「……え?」
外から聞こえてくる声に、兄ちゃんと目を合わせる。
「うん、もうちょっとだけ待とうか」
兄ちゃんは自分の腕時計に目をやり、
「空太は全力疾走の登校決定だな」
苦笑されても嬉しくない。
声は少し遠くなるものの、まだ会話は続いていた。
自分の聴力が少しでも悪ければいいのに、なんて思いつつ、未だ耳を澄ませている自分がいる。
「な、何っ!? どうして朝から急にそんな話なのっ!?」
翠葉ちゃんの慌てたような声。