光のもとでⅠ
47~48 Side Sorata 02話
さっきまで俺の真横にいた兄ちゃんの声がドアの向こうで少しくぐもって聞こえた。
「おふたりさん、おはよ。……ごめんね、出るに出られなくて……。翠葉ちゃん、とりあえず顔を拭こうか」
「す、すみません……」
「でね、翠葉ちゃん。司様との会話も粗方聞こえちゃったわけなんだけど、彼は翠葉ちゃんに対して虫唾が走るって言ったんじゃないよ? もう一度言われたことを思い出してごらん?」
兄ちゃんの言ったことを自分も考える、
藤宮先輩が言ったこと――。
すごく辛辣な言葉だと思ったけど、あの人は普段からきっつい人だ。
でも、ほかの人に対するそれと翠葉ちゃんへ対する態度は明らかに違う人だとわかる。
そんな人があんなことを言った理由――。
「おふたりさん、おはよ。……ごめんね、出るに出られなくて……。翠葉ちゃん、とりあえず顔を拭こうか」
「す、すみません……」
「でね、翠葉ちゃん。司様との会話も粗方聞こえちゃったわけなんだけど、彼は翠葉ちゃんに対して虫唾が走るって言ったんじゃないよ? もう一度言われたことを思い出してごらん?」
兄ちゃんの言ったことを自分も考える、
藤宮先輩が言ったこと――。
すごく辛辣な言葉だと思ったけど、あの人は普段からきっつい人だ。
でも、ほかの人に対するそれと翠葉ちゃんへ対する態度は明らかに違う人だとわかる。
そんな人があんなことを言った理由――。