光のもとでⅠ
「俺は、これから先どんなときでも翠の体調を優先する。翠がどれほど葛藤しようが、言われるたびに悩もうが、それでも俺は止めるから。そのつもりで」
最初にそう言った。
それだけのつもりだった。
翠が、「どうして朝から急に」なんて言うから少し気が変わったんだ。
「翠がなんで朝から急にそんな話なんだって訊いてきたから、朝から急に、なのは翠だけで、俺は昨日の帰りからずっと考えてた。……やっぱり、俺は言いたいことは言っておかないと気が済まない。そういうふうに翠が考えるのは仕方がないことなのかもしれない。翠がバカでこういうことに関しては学習能力が乏しいのも理解したけど、あまり俺たちを侮るな。考えただけでも虫唾が走る。言いたいことはそれだけだ――以上。で……翠は何を思ってあんなに泣きはらした目で遅刻ギリギリに登校してきたんだか……。俺はそっちが知りたいね」
笑みを深め翠を見る。
想像はつくけど、もう想像だけでわかったつもりになるのはやめたんだ。
それに、これは翠の口から聞くことに意味がある。
最初にそう言った。
それだけのつもりだった。
翠が、「どうして朝から急に」なんて言うから少し気が変わったんだ。
「翠がなんで朝から急にそんな話なんだって訊いてきたから、朝から急に、なのは翠だけで、俺は昨日の帰りからずっと考えてた。……やっぱり、俺は言いたいことは言っておかないと気が済まない。そういうふうに翠が考えるのは仕方がないことなのかもしれない。翠がバカでこういうことに関しては学習能力が乏しいのも理解したけど、あまり俺たちを侮るな。考えただけでも虫唾が走る。言いたいことはそれだけだ――以上。で……翠は何を思ってあんなに泣きはらした目で遅刻ギリギリに登校してきたんだか……。俺はそっちが知りたいね」
笑みを深め翠を見る。
想像はつくけど、もう想像だけでわかったつもりになるのはやめたんだ。
それに、これは翠の口から聞くことに意味がある。