光のもとでⅠ

「調理場もメニューも一緒なんだけどね、内部の人間と外部の人間はスペースが分けられてるんだ」
　楓先生の説明に納得する。
「レストランみたいです……」
　細長いテーブルが並んでいるとかではなく、正方形のテーブルが等間隔で並んでおり、テーブルの真ん中には一輪挿しが飾られている。
「一応、スカイビューレストランなんて名前がついていたりする」
　楓先生は苦笑混じりに教えてくれた。
　本当ならこっち側に私やツカサは入っちゃいけないんだろうな……。
　そう思うくらい、周りには白衣の人が多い。
　看護師さんと思われる人はお弁当を持参している人が多く、オーダーしたものを食べているのは検査技師さんみたいな人やお医者さんぽい人が多かった。
　四人のご飯は相馬先生により勝手に決められ、サバの味噌煮定食。ご飯は玄米。
　あまり好き嫌いはないけれど、「どれにする？」と一言くらい訊いてくれても良かったと思うの。