光のもとでⅠ
 そんな意味をこめて相馬先生を見ると、
「ここでスイハが食えるのはこれしかねぇんだよ。おまえが選べないのに俺らが選んでたらずるいって言うだろ?」
 それはつまり……。
「ここの食堂に出されるメニューで化学調味料を含んでいないものはこれだけだ」
「でも、先にそう教えてくれていたら、楓先生やツカサや相馬先生がほかのメニューを選んでも文句なんて言わないですよ?」
「翠葉ちゃん、みんな一緒のものを食べるのって嬉しくない? 別々のものを一緒に食べるよりも、同じものを一緒に食べたほうが一緒に食べた気がしない?」
 楓先生に顔を覗き込まれた。
 たぶん、「気にしなくていいんだよ」って言ってくれているのだろう。
 でも、なんとなく申し訳なくなる。
「俺はここのメニューあらかた食べつくしているし、決める手間が省けて楽だったけど?」
 ツカサはそう言うと、スタスタと慣れた足取りで空いているテーブルへと足を向けた。
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