光のもとでⅠ
私は席を立って秋斗さんのところへ行く。
「秋斗さん、私、お誕生日におめでとうも言ってなくて、プレゼントも渡してなくて……」
九つも年上の人が何を欲しいと思うのかなんて考えてもわからないから、本人に訊くのが正解だと思っていた。
「翠葉ちゃんにおめでとう、って言ってもらえたらそれだけで嬉しいよ」
「でも、何かプレゼントしたいです……」
「そうだなぁ……じゃ、またお昼ご飯作ってくれる? もしくは、翠葉ちゃんお手製のクッキーを焼いてくれるとか。そういうのがいいな」
「え? それは別に誕生日じゃなくても作りますよ?」
秋斗さんはふわりと笑って、
「でも、それがいいんだ」
「……秋斗さんの趣味はなんですか?」
「秋斗さん、私、お誕生日におめでとうも言ってなくて、プレゼントも渡してなくて……」
九つも年上の人が何を欲しいと思うのかなんて考えてもわからないから、本人に訊くのが正解だと思っていた。
「翠葉ちゃんにおめでとう、って言ってもらえたらそれだけで嬉しいよ」
「でも、何かプレゼントしたいです……」
「そうだなぁ……じゃ、またお昼ご飯作ってくれる? もしくは、翠葉ちゃんお手製のクッキーを焼いてくれるとか。そういうのがいいな」
「え? それは別に誕生日じゃなくても作りますよ?」
秋斗さんはふわりと笑って、
「でも、それがいいんだ」
「……秋斗さんの趣味はなんですか?」