光のもとでⅠ
「佐野くん、違うの……。世界はたくさんあったほうがいいのかもしれないんだけどね、でも、違うの……」
だって、世界とか場所とかそういうの関係ない。
そこに自分の好きな人が、大切な人がいるかいないか。
それだけなんだよ。
「御園生、言葉にしよう? ちゃんと教えて。俺が御園生を泣かせたくてマンションに迎えに行ったと思う?」
「思わない」
「だろ? じゃぁ、なんで迎えに行ったと思う?」
「……学校に来ないと思ったから?」
佐野くんは軽く首を横に振った。
「心配だから」
その言葉に、ぎゅっ、と手に力が入る。
だって、世界とか場所とかそういうの関係ない。
そこに自分の好きな人が、大切な人がいるかいないか。
それだけなんだよ。
「御園生、言葉にしよう? ちゃんと教えて。俺が御園生を泣かせたくてマンションに迎えに行ったと思う?」
「思わない」
「だろ? じゃぁ、なんで迎えに行ったと思う?」
「……学校に来ないと思ったから?」
佐野くんは軽く首を横に振った。
「心配だから」
その言葉に、ぎゅっ、と手に力が入る。