光のもとでⅠ

06

 昨日、ツカサに話して、海斗くんと空太くんにも話して、三人に大丈夫って言われてもまだ怖いと思ってる。
 でも、この真剣な目から顔を背けてはいけない気がする。
 全然怖がる必要のない人で、朝早くにここまで来てくれた人で……。
 なのに、どうしてこんなにも自分が思っていることを伝えるのは怖いのだろう。
 本当は気づかないでもらいたかった。
 でも、隠し通せるほど私は器用ではなくて、ツカサにつつかれたらそれまでは普通にできていたこともできなくなってしまった。
 私は向き合おうと思っているだけで、全く向き合えていなかったのかな。
 この感情はふとしたときに襲ってくる。
 だから、襲ってきたそのときだけ対峙して、それ以外は自分から意識して向き合うことはしていなかった。
 だって、考えるだけでも怖いから……。
< 4,565 / 10,041 >

この作品をシェア

pagetop