光のもとでⅠ
08
「俺を保険にすればいい」
「……え?」
「……ほかの人間が翠の前から去っていったとしても、俺だけは残る。そういう保険」
保険……?
「司、ずる過ぎ」
それまでになかった声が割り込み、心臓が止まりそうな思いだった。
ツカサが振り返ると、その向こうに海斗くんが立っていた。
携帯やほかのことに気を取られていて、海斗くんが入ってきたことに全く気づかなかった。
「翠葉の携帯つながらないってみんな俺のところに連絡よこすから……」
「さっきまで電源入ってなかった。今は入れてる」
ツカサが答えると、
「司はいつもずるい」
海斗くんが抗議の眼差しを向けた。
「翠葉、その保険、俺のとこでも取り扱ってんだけど」
ずい、と上から見下ろされる。
「……え?」
「……ほかの人間が翠の前から去っていったとしても、俺だけは残る。そういう保険」
保険……?
「司、ずる過ぎ」
それまでになかった声が割り込み、心臓が止まりそうな思いだった。
ツカサが振り返ると、その向こうに海斗くんが立っていた。
携帯やほかのことに気を取られていて、海斗くんが入ってきたことに全く気づかなかった。
「翠葉の携帯つながらないってみんな俺のところに連絡よこすから……」
「さっきまで電源入ってなかった。今は入れてる」
ツカサが答えると、
「司はいつもずるい」
海斗くんが抗議の眼差しを向けた。
「翠葉、その保険、俺のとこでも取り扱ってんだけど」
ずい、と上から見下ろされる。