光のもとでⅠ
「わっ、何っ!? 和光、何も翠葉が傷つくこと言ってなかったと思うけどっ!?」
 携帯がスピーカーの状態になっていたわけじゃない。
 ただ、私の携帯が鳴ったり止んだりしている中で、和光くんの声が海斗くんにもツカサにも聞こえていただけのこと。
 泣いているのなんてずっとなんだけど、さっきとは違う涙があふれだす。
「わこ、くん……ゆるしてくれ、る、て……」
 言葉がスムーズに出てこない。
 しゃくりあげるたびに、頭に痛みがズキンと走る。
「海斗、これ、全部メールに切り替えさせて。それから、海斗の携帯も音鳴らないように」
 ツカサの指示に海斗くんがメールを打ち始め、ツカサは私の携帯を再度取り上げる。と、いくつかの操作をして返された。
 携帯の音が鳴ることはなくなったものの、着信を知らせるランプは消えない。
 ――サイレントモード?
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