光のもとでⅠ
「うん……。遠くの方にあって小さくキラキラしている光。名前をつけるとしたら『希望』とか『願い』。もしくは『夢』かな」
「翠葉、それはさ――」
 海斗くんが言いかけたその先をツカサが口にした。
「『未来』だろ」と。
 未来――私は……。
「私の未来に、みんなにいてほしい……」
 その願いは叶うのかな……。
 大好きな人たちはみんな光だ。
 いつだって私の道標は蒼兄だった。
 それは今も変わらない。けど、ほかにも道標を見つけた。
 友達――。
 私は未だに過去に引き摺られて『今』を見ることに必死で、『今』を生きることに必死で、その先を見るのは夢のような話で――。
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