光のもとでⅠ
 ステージの設営作業は紅葉祭の二日前から始まるため、机上の数字では具体的にどのくらいの大きさになるものなのか、私には想像もつかない。
 生徒だけでは危険だから、と外部業者が入って骨組みをするというのだから、本格的なステージになることは間違いないだろう。
 スクエアステージの周りには、華道部が総出でいける作品が並ぶ予定。
 私が頭で思い浮かべる「いけ花」は、床の間や玄関に飾る大きさのもの。
 もう少しがんばって想像を膨らませたところで、懐石料理屋さんの入り口に飾られるような人の大きさ程度のものが限界。
 けれども、桃華さんの話だと、もっと大掛かりな作品になるらしい。
 花器には花壷というものを用い、花以外にも紅葉(こうよう)が始まっている紅葉(もみじ)の木をメインにいけるのだとか……。
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