光のもとでⅠ
13
保健室ではなく秋斗さんの仕事部屋で休むのには理由があった。
湊先生が放課後もずっと保健室にいるわけではないということと、時間と距離の問題。
図書室と保健室が輪をかけて離れているか、というならそんなことはない。
ただ、その距離を移動する途中、私が人に話しかけられてしまうから。
話しかけられること自体が悪いわけではないけれど、すんなりと保健室にたどり着くのは困難だ。
逆も然りで、保健室から図書棟に戻ってくるのにも時間がかかってしまう。
どうやっても目的地にたどりつくまでにタイムロスが生じるのだ。
その対策として、誰かが送り迎えにつく、という案もあったけれど、そもそも一時間の休憩をもらうことすら申し訳ないと思っているのに、人の手を煩わせるなんて私が納得できるわけがなかった。
そんな話をしているとき、外から帰ってきた秋斗さんにみんなの視線が集った。
「秋兄っ! 翠葉の休憩時間に隣使わせてよっ」
海斗くんの提案でとんとん拍子に決まってしまったのだ。
湊先生が放課後もずっと保健室にいるわけではないということと、時間と距離の問題。
図書室と保健室が輪をかけて離れているか、というならそんなことはない。
ただ、その距離を移動する途中、私が人に話しかけられてしまうから。
話しかけられること自体が悪いわけではないけれど、すんなりと保健室にたどり着くのは困難だ。
逆も然りで、保健室から図書棟に戻ってくるのにも時間がかかってしまう。
どうやっても目的地にたどりつくまでにタイムロスが生じるのだ。
その対策として、誰かが送り迎えにつく、という案もあったけれど、そもそも一時間の休憩をもらうことすら申し訳ないと思っているのに、人の手を煩わせるなんて私が納得できるわけがなかった。
そんな話をしているとき、外から帰ってきた秋斗さんにみんなの視線が集った。
「秋兄っ! 翠葉の休憩時間に隣使わせてよっ」
海斗くんの提案でとんとん拍子に決まってしまったのだ。