光のもとでⅠ
「エトクシュウトクカクトクセイハ」って全部カタカナで聞こえてきたから瞬時には理解できませんでした。
 そのくらいにまだ私の頭は回っていない。
「別につらいのは俺じゃないからいいけど……。三十分多く休憩取った分しっかり働いてもらう」
 目の前のチカチカはまだ取れず、未だモザイクがかった状態。
 その状態の目ではツカサがどんな顔をしているのかは見えない。
 けれども、脳内には「これかな?」と思う表情が浮かび上がる。
 思い出したらとにかく「ごめんなさい」で、「仕事がんばります」で、余計なことは口にしないようにとコクコク何度も頷いた。
「阿呆、頭振るな」
 片手は私の手が掴んでいるから、もう片方の手で頭ごとソファの背もたれに押し付けられた。
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