光のもとでⅠ
「本当にすみません……」
 何に謝罪しているのかわからないくらいに恥ずかしい。
 あんなに泣いて話してさらには寝過ごして、携帯がないと慌てて――。
 もうやだ、隠れる場所がない……。
 色々居たたまれなくて、その場を離れることにした。
 ……といっても、ダイニングテーブルに移動するだけ。
 この部屋の中であることに変わりないけれど、少しでも動いて頭の回転率をもとに戻したかった。
 それに、泣いたまま寝てしまったので、自分の顔がどんなことになっているのかが知りたい。
 けれどもこの部屋に鏡はなかった。
 自分のかばんの中にならコンパクトミラーが入っている。でも、それは隣の図書室に置いてある。
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