光のもとでⅠ
「お兄さん、ふたりもいたっけ? 俺の御園生さん情報だと、インテリ風の背の高い人がひとりだったんだけど……」
なんて答えようか迷っていると、海斗くんが一言。
「あまえの情報あてになんねーのなー」
たったの一言でその場をやり過ごすことができた。
「んじゃ、挨拶も済んだことだし」
と、海斗くんはサザナミくんの肩に腕を回し、「また明日な」と歩きだした。
ツカサは始終一言も口を開かなかった。
徐々に遠ざかる姿は、しだいに闇色に紛れてしまう。
その紛れて見えなくなる瞬間まで、ツカサの背から視線を剥がすことができなかった。
「リィ? 寒いから早く乗っちゃいな。もっとも、取立てホカホカの初心者マークですけどね!」
声をかけられはっとした。
「う、うん。免許取立てでも大丈夫。だって、蒼兄が免許取立てのときも助手席に乗っていたもの」
なんて答えようか迷っていると、海斗くんが一言。
「あまえの情報あてになんねーのなー」
たったの一言でその場をやり過ごすことができた。
「んじゃ、挨拶も済んだことだし」
と、海斗くんはサザナミくんの肩に腕を回し、「また明日な」と歩きだした。
ツカサは始終一言も口を開かなかった。
徐々に遠ざかる姿は、しだいに闇色に紛れてしまう。
その紛れて見えなくなる瞬間まで、ツカサの背から視線を剥がすことができなかった。
「リィ? 寒いから早く乗っちゃいな。もっとも、取立てホカホカの初心者マークですけどね!」
声をかけられはっとした。
「う、うん。免許取立てでも大丈夫。だって、蒼兄が免許取立てのときも助手席に乗っていたもの」