光のもとでⅠ
「はい」じゃなくて、「翠?」って出てくれたら一発でツカサだってわかるんだけどな。
「今、少しだけ話せる?」
『……平気。前にも言わなかったか? 話せる状況になければ出ないって』
 確かに言われたような記憶がなくもない……。
 でも、やっぱり気になって訊かずにはいられないのだ。
「あのね、相馬先生に呼ばれていて、今病院にいるの」
『今日……?』
「うん……。病院自体はお休みなんだけどね。なんで呼ばれているのかはまだわからないのだけど、治療だったら午前中に行けるかわからないから……」
『……わかった』
「あのっ、起案書――どうだったかなっ?」
 初めて作った起案書はまだ下書きの状態だ。
『あれで問題ない』
「良かった……」
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