光のもとでⅠ
正面玄関は閉まっているから救急搬入口から病院へ入る。
人のお見舞いに来ると、警備員室の前で見舞う患者の名前と自分の名前、渡されるナンバープレートの番号を記入するわけだけれど、私たちはいったいどうしたらいいものか……。
警備室さんの前まで来ると、「御園生さん」と警備室から出てきた人に声をかけられた。
見たところ責任者かな、と思うほどには風格のある人だった。
「いつもお世話になっています」
頭を下げたのは唯兄だった。
その人は「いえ」と控え目に笑みを浮かべる。
「相馬先生からうかがっておりますので、こちらは無記入で結構です。どうぞそのまま上がられてください」
「ありがとうございます」
私たちは軽く会釈をして警備室を通り過ぎた。
人のお見舞いに来ると、警備員室の前で見舞う患者の名前と自分の名前、渡されるナンバープレートの番号を記入するわけだけれど、私たちはいったいどうしたらいいものか……。
警備室さんの前まで来ると、「御園生さん」と警備室から出てきた人に声をかけられた。
見たところ責任者かな、と思うほどには風格のある人だった。
「いつもお世話になっています」
頭を下げたのは唯兄だった。
その人は「いえ」と控え目に笑みを浮かべる。
「相馬先生からうかがっておりますので、こちらは無記入で結構です。どうぞそのまま上がられてください」
「ありがとうございます」
私たちは軽く会釈をして警備室を通り過ぎた。