光のもとでⅠ
誰にも知られたくなかったから、発作が始まるとすぐに席を外してトイレで薬を飲んでいた。
薬が効くまでしばらく個室にいた。
薬が効けばなんとかなっていた。
蒼兄から一度だけ電話がかかってきて、大丈夫か訊かれたことがあるけれど、薬で対応ができる範囲内であることを伝えたら、以来何を言われることもなかった。
でも――先生がもう飲むなと言ったその一錠がなかったら、私は今の生活を続けられない。
紅葉祭の準備や歌の練習なんて続けられない。
なのに――どうしてわかってくれないのっ!?
なんでわかってくれないのっ!?
零れ落ちる涙を止めることなんてできない。
だって、先生にだめと言われてもやめたくない。
薬が効くまでしばらく個室にいた。
薬が効けばなんとかなっていた。
蒼兄から一度だけ電話がかかってきて、大丈夫か訊かれたことがあるけれど、薬で対応ができる範囲内であることを伝えたら、以来何を言われることもなかった。
でも――先生がもう飲むなと言ったその一錠がなかったら、私は今の生活を続けられない。
紅葉祭の準備や歌の練習なんて続けられない。
なのに――どうしてわかってくれないのっ!?
なんでわかってくれないのっ!?
零れ落ちる涙を止めることなんてできない。
だって、先生にだめと言われてもやめたくない。