光のもとでⅠ
 それらはすべて自己完結で終わっていた。
 でも今は、人と共にすることに携わっている。
 それは私にとってものすごく異例なことで、とても新鮮なことだった。
 そこから離れるのは嫌だった。怖かった。
 またひとりになるのは嫌だった。怖かった。
 ひとりでできることが嫌いになったわけじゃない。
 ただ、人と関わることを知ってしまったら、「怖い」という思い以上に「楽しい」ということを知ってしまったから。
 その楽しさを失うことが怖かった。
「私、人が好きなんだ……」

 八時過ぎには蒼兄が大学へ行き、私と唯兄は八時半から朝ご飯を一緒に食べた。
 今朝はフレンチトースト。
 私が食べるのは一枚の半分。
 もう半分は唯兄のお皿に載っている。
 つまり、唯兄が食べるのは一枚半。
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