光のもとでⅠ
 いつもなら一時間半から二時間はかかってしまうようなことも、ツカサが教えてくれるとそこまで時間がかからない。
 自分の勉強効率の悪さを目の当たりにしてちょっと悔しい。
 ツカサはツカサでずっと私の勉強を見ているというわけではなく、その日学校で出された課題をしながら見てくれていた。
 それでも十一時半にはすべてを終え、相馬先生に言われている日付が変わる前には寝ろ、というのも守れてしまう。
「……ツカサが魔法使いに思えてきた」
 そんなことを言ったらどんな反応が返ってくるかの予想はつく。
「翠の目にはどんなフィルターがかかっているんだか。あまり迷惑極まりないフィルターは引き剥がしにかかるけど? だいたいにして、翠の勉強法が効率悪いだけだ」
 ほら……。
 そのくらい言われるのは予想済みだよ。
 最後、私がいつも寝る前に飲むハーブティーをツカサに出した。
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