光のもとでⅠ
「目指せ長生き! ってわけじゃないんだけどさ、リィに自分の身体を大切にしろって言いたいなら、まず自分のこの生活改めないとね。説得力に欠けるなんてかわいいものじゃないほどに乱れた生活してたんだから。そんなこと言う資格もなさそうでしょ?」
 唯兄は後ろめたそうに、控え目に笑みを浮かべた。
「できる身体できない身体以前に、そんな規則正しい生活だとか枠にはまりきったことを自分ができるのかって考える。自分がやれもしないことを人に強制するとか進言するとか、そういうの、俺はやなんだよね。ま、ほかの人がどう考えているかは知らないけど、俺はそういう考えなの。俺、ひん曲がった根性してるからさ、『心配』の一言であれこれ制限するのって好きじゃないんだよ。もともと『制限』って言葉が大嫌い。『無制限』大好物! 俺はさ、リィのできないことを指摘するよりも、あれもできるんじゃない? これは? ってできることを提案できる発想力を培いたい。正論とかそういうのはどうでもよくて、言われた側の人間がどう考えるか。『心配』の二文字が重く感じるときはどんなときか。そういうの、リィやセリを見てると考えさせられるよ。ありがとね。色んなことに気づかせてくれて」
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