光のもとでⅠ
「これかしら……?」
「何が……?」
「前に蒼樹さんが言っていたの。慣れるまでは時間がかかるけど、慣れたら意外と話してくれるかも、って」
 そうだったの……?
「話してくれて嬉しいし、こんなに喋る翠葉はなんだか新鮮だわ」
 昨日、栞さんにも同じようなことを言われた気がする。
「あのね、桃華さん。それが特別扱いと言われたとしても、それでも譲れないものってあるのね?」
「たとえば?」
「だって、生徒会の仕事が学校外でできるなんて特別扱い以外の何ものでもないでしょう?」
「でも、あり得ない分量の仕事を振られてると思うんだけど……」
 桃華さんの声は心配と呆れが混じったものだった。
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