光のもとでⅠ
 でも、桃華さんのノート提出の成績はものすごくいいのだ。
 確か、全科目オールAだったはず。
「海斗くんの英語はあれだね? 私の数学と一緒。私も数学のノートを提出するときはものすごく焦るもの」
「そっか……翠葉は途中式すっ飛ばしちゃうもんな」
 海斗くんは納得した顔で、ポン、と手を打った。
 それにコクリと頷くと、周りがぷっ、と吹きだした。
「でもさ、ノートは役に立てないけど、わからないところがあったら教えることはできるからさ」
 海斗くんに言われてにこりと笑む。
「ありがとう。でもね、昨日のうちにツカサに教えてもらったからたぶん大丈夫」
 決して変な答えではなかったと思う。
 けれども、周りから返ってきた反応は不思議なものだった。
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