光のもとでⅠ
 お昼休みに、紅葉祭で着るウェイトレスの衣装を試着した。
 黒いサテン生地でヒラヒラふわふわした衣装。
 雰囲気はクラシカルな感じ。
 ハイネックの部分から胸もとまでフリルがふんだんにあしらわれており、スカートはギャザーをたっぷり寄せたもの。
 その上に縁にフリルをあしらった表面積小さめのエプロンをする。
 さらに、黒のニーハイソックスを合わせ、黒のストラップつきパンプスを履く。
 ひとつ問題があるとすれば、ワンピースの丈が恐ろしく短いこと。
 ニーハイソックスを履くので決して露出が多いわけではないけれど、膝上丈のスカートなど普段着ないため、たったそれだけのことに緊張する。
「もっ、桃華さんっ、これっっっ。丈、短いっっっ」
「あら、それにパニエが入らなかっただけましだと思いなさい? パニエが入ったらもっとボリュームが出て短くなってたんだから」
 桃華さんは私の側までくると、
「やっぱり七号じゃ翠葉には大きかったわねぇ……」
 言いながらウエスト部分を摘まれる。
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