光のもとでⅠ
「ふふ、秘密よ?」
「……ツカサにも優太先輩にも?」
「そう。今のところ、私と佐野くんしか知らないの」
 殺人的にかわいい茜先輩の笑顔にノックアウト。
「でも、これ――本当にこの金額でいいんでしょうか?」
「私もそこは心苦しいところなんだけど、佐野くんが身内特権だって言ってくれてるの」
「……私、知らなかったです」
「私もよ?」
 肩を竦めて笑う仕草すらかわいい。
 久先輩じゃなくても、レンズを向けて写真ではなく映像として残しておきたくなるくらいかわいい人。
 そんなことを考えながら申請書に視線を落とす。
 そこに記されている人の名前ふたつと内容、金額に。
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