光のもとでⅠ
 確かめるまでもなく、
「二倍希釈以上は認めない」
 釘を刺された。
「ハイ……」

 リビングには蒼兄と唯兄がいた。
 お母さんはピアノが置いてある部屋の間仕切りをして仕事をしているのだとか。
「どう?」
 唯兄に訊かれ、
「今日の分は少しだけツカサに手伝ってもらったけど、ほとんど明日に持ち越し分ない感じ」
「良かったね。で? 仲直りはできたの?」
 唯兄の問いかけにふと疑問が浮かぶ。 
 あれはケンカだったのだろうか。
「あれ? どの辺に悩む要素あった?」
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