光のもとでⅠ
 放課後になればみんな各々の作業に取り掛かる。
 けれど、私の周りには桃華さんたちがいる。
 何って、私の報告待ち。
「時間なんて気にすることないわよ」
 桃華さんがにこりと笑い、
「そうそう、司は歌合せのトップバッターだから遅れていったところでうるさいのはいないから安心しろ」
 言わずと知れた海斗くんの言葉である。
 前と後ろから笑顔のサンドイッチ状態。
「省略しようとかまとめようとか、そういうのが考えなくていいから」
 優しく言葉を添えてくれたのは佐野くんだった。
 最初から話せばいい。
 昨日香月さんと話したことからさっきの出来事まで。
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