光のもとでⅠ
「……良かった。実はね、ひどい話なんだけど、香月さんがどうとかではなく、ツカサに言われたことがショックすぎて、何も話したくなかったの」
 苦笑して本音を話すと、みんなには「は?」といった顔をされた。
「責任感がないって、バカと無責任に費やす時間はないってとても冷たい目で見られたの。そう言われても仕方のないことをしていたんだけど――それだけでものすごく動揺しちゃったんだよね」
 私も香月さんと変わらないかもしれない。
 ツカサに一言二言言われただけですごいダメージだ。
「ツカサの言動には意外と免疫あるはずなのにね……」
「翠葉、それ――」
 飛鳥ちゃんの言葉に視線を向けると、
「立花、そろそろ行かないとさすがに神谷先輩あたりが切れるんじゃね?」
「えっ? あっ、うっわーーー! やばっ、私、昨日先輩のファイルを間違えて持って帰っちゃってたんだよ。佐野、ありがとっ! みんなごめん、私、先に行くっ」
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