光のもとでⅠ
「そうそう。ここぞとばかりに翠葉ちゃんに絡もうとして……」
「そんなことされようものなら、翠葉は後ずさりだよな?」
「当たり。あまりにもがっつきすぎだったから、先に行かせたんだ。で、そのまま……」
「後日問い詰められること間違いねぇな」
「はぁ……面倒だけど、しゃぁないわ」

 その後、司が声をかけてきたタイミングもろもろを聞いていると、きっとあいつは翠葉と空太の会話を聞いていて、きりのいいところで出ていったに違いない。
「本当……なんつーか計ったような現れ方だったよ」
 いや、それは間違いなく計ってたんだってば……。
< 5,017 / 10,041 >

この作品をシェア

pagetop