光のもとでⅠ
「えぇえぇ、それはもう大賛成です。また何か大いなるトラップを仕掛けてやろうじゃねぇの」
『そのつもりで』
 クスリと笑う桃華の声を最後に通話は切れた。

 手元のデジタル時計が四時を知らせるためにピピ、と鳴る。
 その数分後、ロータリーに楓くんの車が入ってきた。
 その車から司と翠葉が降りる。
 ガタンッ――。
 何を考えるでもなく席を立ち、エントランスへ向かう。
「兄ちゃん、海斗が暴走したら止めるの手伝って」
 後ろで空太と葵くんの声が聞こえた。
「俺、六年連続風紀委員なんだよね。だから、介入まではたっぷり時間を要すかも? 基本、見守る派なんだ」
 へぇ、初耳……。
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