光のもとでⅠ
 視線は司に合わせたまま。
 けれど、背後で必死に翠葉へ謝っている空太を放置できるわけもなく、一応擁護だけはする。
「翠葉、空太は悪くない。俺が吊るし上げて喋らせただけ」
 司も視線を逸らすことはなかった。
 その不遜とも取れる態度にさらに腹が立つ。
 見慣れたこの顔を見るだけでも今は頭に血が上る。
「もう少しやり方ってものがあるだろっ!?」
 桃華の言うとおり、今回の司の行動はうちのクラスにとっては迷惑でしかない。
 まるで、周りの足並みなんて気にしないその行動に腹が立つ。
 そういうやつだってわかっていても腹が立つ。
 それで翠葉が傷ついていないならまだしも、充血するほどに泣かせてんなよっ。
「これが俺のやり方」
 くそっっっ――。
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