光のもとでⅠ
 中学の同級生とは違うとわかっているうえでの恐怖心。
 杞憂に過ぎないけど、翠葉にとっては大きな壁なんだろうな。
 翠葉が本当に怖がっているものがなんなのか、やっとわかった気がする。
 翠葉の言っている意味がやっと理解できた気がした。
 桃華……俺たち、どうやらすばらしく翠葉に好かれてるっぽいぞ?
 今の翠葉は単なるいじめが怖いわけじゃない。
 俺たちに嫌われるのが怖いんだ。
「大好きな人たち」に嫌われるのが怖いんだ。
 ならさ、やっぱりその場その場でわかってもらうしかない。
 それがうちのクラスのやり方だから――。
< 5,047 / 10,041 >

この作品をシェア

pagetop