光のもとでⅠ
 ――ややややっっっ!
 っていうか、それっっっ!
 翠葉さん、プロポーズされてるでしょっ!?
 さすがにそれをスルーしちゃだめだってばっ!
 しかし、それにも「続き」という罠があった。
「あのツカサがね、こんなことで安心できるのなら、毎日メール送ろうか? 電話しようか? 一緒にお弁当を食べる? って提案してくれたの」
 爆弾投下――。
 翠葉はクスクスと、「らしくないよね」と笑うけど、俺と空太はそれどころじゃない。
「兄ちゃんっ、俺、アイスティが飲みたいっ!」
 ガタン、と空太が立ち上がり、真っ赤な顔でエントランスにいる葵くんに声をかけた。
 こちらを振り返った葵くんに、「葵くんっ、俺にもっ」と挙手。
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