光のもとでⅠ
「……そう言われてみればそうね」
「俺、首位強奪されんのかな?」
「仮に翠が一位になったところで俺は何も言わないけど、ほかの人間がどういう行動に出るか、もしくはどんな目を見るのかは想像に易いな」
 姉さんに兄さん、秋兄がまさか黙って見過ごすような真似はしないだろう。
 たとえ、一位に躍り出たのが翠だとしても。
「海斗はやればできる子よね?」
「それがこんな結果だなんてな。手、抜いたんじゃないか? 勉強不足なんてあり得ないよな?」
「そもそも、全教科満点取っていれば俺たちにかわいがられることもないぞ?」
 そんな言葉が今から想像できる。
 さらには俺にも飛び火しそうだ。
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