光のもとでⅠ
「監督不行き届き」とかなんとか……。
「二年次のクラス分けで翠は間違いなく理系のトップでAクラスになる。海斗も文系のトップでAクラス入りは確実。簾条は?」
「今のところなんとか……。もう少し文系で上位をキープして、トータルの順位も上げておかないと。油断はできないわ」
「なら、努力するんだな」
「言われなくてもするわよっ」
 簾条はそう言うと、俺が出した問題をクシャリと握りつぶしてはきれいに伸ばし、勉強道具をしまって五時前には帰っていった。
 もともと翠に会うことが目的で、勉強という感じではなかったのだろう。
 生徒会に入るための条件は学年で二十位以内だが、それは理系文系関係なく、トータルの点数で二十位以内、というもの。
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