光のもとでⅠ
自販機に赤いランプが並んでいるということは、すでにお金を入れたあとなんだと思うけど、翠葉はじっと自販機を見ていた。
「翠葉ー?」
「わっ――」
声をかけると、ひどく驚いた様子で振り向いた。
翠葉が動くと、連動して長く艶やかな髪もさらりと動く。
夏休み前よりも短くなったことに気づいたのは、二学期が始まって少し経ってからのこと。
言われてみれば三十センチ近く切ったであろうその髪は、依然ロングヘアと呼べる長さを保っている。
前がスーパーロングだとしたら、今はロング。その程度の違い。
「その自販機にミネラルウォーターって一種類しかないと思うんだけど、何そんなに悩んでんだか」
「あ、ごめんっ」
翠葉さん、俺ね、別に戻ってくるのが遅いから迎えにきたわけじゃないんだけど……。
「翠葉ー?」
「わっ――」
声をかけると、ひどく驚いた様子で振り向いた。
翠葉が動くと、連動して長く艶やかな髪もさらりと動く。
夏休み前よりも短くなったことに気づいたのは、二学期が始まって少し経ってからのこと。
言われてみれば三十センチ近く切ったであろうその髪は、依然ロングヘアと呼べる長さを保っている。
前がスーパーロングだとしたら、今はロング。その程度の違い。
「その自販機にミネラルウォーターって一種類しかないと思うんだけど、何そんなに悩んでんだか」
「あ、ごめんっ」
翠葉さん、俺ね、別に戻ってくるのが遅いから迎えにきたわけじゃないんだけど……。