光のもとでⅠ
「音楽……秋斗さんはどんな音楽を聴かれるんですか?」
驚くと共に、嬉しいと思った。
自分のことを訊かれたことが。
ざっと音楽の趣味を話すと、
「すごい――私は……」
彼女は自分のことを話そうとしてやめた。
「……いえ、なんだか秋斗さんは私のことをなんでも知っている気がするから」
……なんでもは知らない。
蒼樹から聞いて知ったことがほとんどで、君から教えてもらったことのほうが少ない。
「……言って? それが二度目でも三度目でも、俺は何度でも聞くし聞きたいよ」
君が話しかけてくれるなら何度でも、いつでも耳を傾ける。
その声を聞けるなら、心にある言葉を口にしてくれるなら――。
驚くと共に、嬉しいと思った。
自分のことを訊かれたことが。
ざっと音楽の趣味を話すと、
「すごい――私は……」
彼女は自分のことを話そうとしてやめた。
「……いえ、なんだか秋斗さんは私のことをなんでも知っている気がするから」
……なんでもは知らない。
蒼樹から聞いて知ったことがほとんどで、君から教えてもらったことのほうが少ない。
「……言って? それが二度目でも三度目でも、俺は何度でも聞くし聞きたいよ」
君が話しかけてくれるなら何度でも、いつでも耳を傾ける。
その声を聞けるなら、心にある言葉を口にしてくれるなら――。