光のもとでⅠ
「精神的に不安定」とは、このことなのだろう。
ひとしきり泣いて話すと彼女は俺から離れ、
「私の心はまだ柔軟性には欠けていて、でも、大好きだから……みんなに大好きって伝えたいから、ひとつだけがんばることを決めたんです」
不安定なりにも何か道標になるようなものが彼女の中にあるのだろうか。
「ひとつ?」
「はい……。全然自信はないけれど、でも伝わったら嬉しいな……。みんなにちゃんと伝えたい」
そう言って俺を見上げた。
「秋斗さん、紅葉祭の一日目はお仕事ですか?」
「え? あぁ、ここいるけど……?」
彼女がステージで歌うのを誰が見逃すものか。
最初から紅葉祭の二日間は外での仕事は入れていない。むしろその日は学園警備に神経を使う必要がある。
ひとしきり泣いて話すと彼女は俺から離れ、
「私の心はまだ柔軟性には欠けていて、でも、大好きだから……みんなに大好きって伝えたいから、ひとつだけがんばることを決めたんです」
不安定なりにも何か道標になるようなものが彼女の中にあるのだろうか。
「ひとつ?」
「はい……。全然自信はないけれど、でも伝わったら嬉しいな……。みんなにちゃんと伝えたい」
そう言って俺を見上げた。
「秋斗さん、紅葉祭の一日目はお仕事ですか?」
「え? あぁ、ここいるけど……?」
彼女がステージで歌うのを誰が見逃すものか。
最初から紅葉祭の二日間は外での仕事は入れていない。むしろその日は学園警備に神経を使う必要がある。