光のもとでⅠ
「あのっ……あの、お話を聞いてもらえて少しすっきりして、心の中にあるモヤモヤ吐き出してみっともないところを見せてしまったけど――でも、あの、助けてもらえた気がします。落ち着くまで側にいてもらえたこと、とても嬉しかったし、感謝しています」
「良かった……つらいことがあったり何かあったとき、話せる相手として思い出してもらえたらもっと嬉しいと思う」
 少しだけわかったかもしれない。
 君が求めているものが。
「……頼ってほしいと思うよ。でもね、それは翠葉ちゃんが何を考えているのか、何を思っているのかが知りたいってことで、一方的に寄りかかってほしいって言ってるわけじゃないんだ」
 本当は頼ってほしいって思ってる。でも、そうは言わない。
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