光のもとでⅠ
 自分を抑えて、さらには俺たちを抑える役を任されたのではなく、たぶん買って出たんだ。
「俺は信じてますよ。あの装置のこともそれを作った人のことも。相馬先生もあの装置を信じているからこんな無茶ができるんだ」
 あんちゃん、覚えてる?
 俺は後々知ったんだけど、あの装置は最悪の事態を未然に防ぐためっていう大義名分を担っているけど、ほかにも意味があったでしょう?
「あんちゃん、リィに何をさせてあげたい? もしくは、何もさせてあげたくない? どっち?」
 今の選択はさ、二者択一意外の何ものでもないんだよ。
「そうじゃなかったらさ、何を教えてあげたい? 何を知ってもらいたい? 何を見てほしい?」
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