光のもとでⅠ
 水晶柱からイメージを膨らませたようで、目をキラキラと輝かせて話すから、家に帰ってきて、どれどれ、と絵を描かせたのだ。
 すると、それはそれはきれいな八角形の角錐を描いた。
 周りは見事に木だらけ。
 この建物はずっと取っていたその絵をそのまま形に起こしただけ。
 周りは森ではなく山の木々だけど……。まぁ、似たようなものでしょ?
 翠葉はこれを見たら思い出してくれるかな?
 名前は静に頼んでつけさせてもらった。「ガーデンクォーツ」と。
 翠葉が好きだと言った水晶の名前だ。
 水晶の説明に釘付けになった翠葉は、「この水晶が欲しい」と珍しく俺にねだった。
 そして、ワークショップでガーデンクォーツのネックレスを買った。
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