光のもとでⅠ
「もう少しこのままでいたかったんだけどなぁ……」
「なんで? 彼女が好きでいてくれて、自分も好きなら付き合えば良かったのに」
「だってさ、自分の彼女ってなったら俺、抑えられる自信ないもん」
「ん?」
 意味がわからないという顔をされた。
「俺さ、秋兄の弟なわけですよ」
「あぁ、間違いないな」
「だからさ、性欲……それなりなんですよね」
 自分の彼女になんてなってしまったら、それこそ際限なく飛鳥を求めてしまいそうだ。
「なるほどね」
 秋兄はおかしそうに笑った。
「でも、両思いならいいんじゃないの? 避妊の仕方だって知ってるわけだし、俺よりも健全だと思うけど?」
 それはあなた……。
 ところかまわず性欲を吐き散らかしてきました、って言ってるようなものだと思うけどっ!?
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