光のもとでⅠ
「よしきたっ! 翠葉ちゃんに司を好きになってもらおう。それが一番手っ取り早い気がしてきた」
「でも、相手は翠葉なのよねぇ……」
 嵐子も唸り始める。
「司が格好いいのなんてもう知ってるじゃない? で、司がああいう性格なのだって知ってる。それでいて、あんなに普通に接することができる子なのよね」
 なるほど……。
 容姿性格、共にハイレベルな人間相手に物怖じしない子ってことか……。
「でも、それって仕方なくない? だって、翠葉ちゃんのお兄さんふたりともハイレベルな格好良さだし、秋斗先生や海斗だって見慣れてる。千里なんて眼中なかったっぽいし。男に免疫なくてもイケメンには免疫あるんじゃん?」
「だとしたら、どこに惚れさせるのよっ!」
 をぃ……。
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