光のもとでⅠ
『司や海斗、湊ちゃんにはいつもの警護班がついている。いつもより近距離での警護になるが、意図して撒くなよ?』
「邪魔にならないところから警護されてるなら、ね。第一、俺に撒かれるようじゃ訓練足りてないんじゃない?」
 携帯の向こうで「くっ」と笑う声がした。
『そこまで言われたら是が非でも撒かれるわけにはいかないな』
 何を言ってるんだか……。
 自分だって、今まで散々警護の人間を撒いてきたくせに……。
「ただ、俺は地下移動をメインにするから近接警護は無理だと思うけど?」
『地下道を使ってくれる分にはかまわない。司たちの発信機は通常と違う青いランプがつくようになってる。もっとも表向きは生徒たちと変わらない緑ランプだけど』
「ステージ上の撮影のことは理解したけど、クラス展示のほうは? そっちは俺じゃカバーできないけど?」
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