光のもとでⅠ
時計を見ると七時前だった。
翠葉は起きただろうか……。
携帯のディスプレイに目をやると、少しだけ脈拍が増えていた。
「起きた、かな?」
俺の声が聞こえたのか、「え?」という若槻くんの声がした。
それにかぶせるように、
「さ、お姫様に会いに行こうか。それ、翠葉ちゃんのパソコンでしょ?」
と、ひとつ残っていたノートパソコンを先輩が手に取った。
翠葉の部屋の前で秋斗先輩がノックする。と、すぐに「はい」という返事が聞こえた。
「入ってもいいかな?」
秋斗先輩の声にはなかなか返事が返ってこない。
もしかしたら秋斗先輩しかいないと思っているのかもしれない。
「翠葉、入るよ?」
先輩の前へ出て、部屋のドアを開ける。
中は真っ暗というほど暗くはないものの、そろそろ照明が必要な暗さであることに違いはなく、入り口脇のスイッチを入れた。
「パソコンの設定をするから翠葉ちゃんのパソコンちょっといじるね」
「お願いします……」
先輩のことを目で追うものの、翠葉の様子はぎこちない。
……あ、れ? 部屋を出たときは一緒だった若槻くんが入ってこない。
ドアを振り返ると、彼は廊下に突っ立ったままだった。
翠葉は起きただろうか……。
携帯のディスプレイに目をやると、少しだけ脈拍が増えていた。
「起きた、かな?」
俺の声が聞こえたのか、「え?」という若槻くんの声がした。
それにかぶせるように、
「さ、お姫様に会いに行こうか。それ、翠葉ちゃんのパソコンでしょ?」
と、ひとつ残っていたノートパソコンを先輩が手に取った。
翠葉の部屋の前で秋斗先輩がノックする。と、すぐに「はい」という返事が聞こえた。
「入ってもいいかな?」
秋斗先輩の声にはなかなか返事が返ってこない。
もしかしたら秋斗先輩しかいないと思っているのかもしれない。
「翠葉、入るよ?」
先輩の前へ出て、部屋のドアを開ける。
中は真っ暗というほど暗くはないものの、そろそろ照明が必要な暗さであることに違いはなく、入り口脇のスイッチを入れた。
「パソコンの設定をするから翠葉ちゃんのパソコンちょっといじるね」
「お願いします……」
先輩のことを目で追うものの、翠葉の様子はぎこちない。
……あ、れ? 部屋を出たときは一緒だった若槻くんが入ってこない。
ドアを振り返ると、彼は廊下に突っ立ったままだった。