光のもとでⅠ
ひとつ取り出すと、オイルドレザーのネックストラップ式IDカードケースであることがわかる。
「あ……これ、蒼兄が持っているのと同じ」
「そう。俺が学校で使っている色違いのやつ。学生証を使うイベントのときにはこれがあると便利だからさ」
「……でも、なんでふたつ?」
手提げ袋には深緑とキャメルの二色が入っていた。
今、私が手に持っているのは深緑のほう。
絵の具で言うところのビリジアン。
「翠葉のと佐野くんの。藤宮の持ち上がり組はたいていの人間がこの手のアイテムを持ってるから」
あ……そっか。
「蒼兄、ありがとう。佐野くんもきっと喜ぶと思う」
「プレゼントって言っても、閉店ギリギリだったから包装は遠慮しちゃってラッピングはしてないんだけどね」
「あ……これ、蒼兄が持っているのと同じ」
「そう。俺が学校で使っている色違いのやつ。学生証を使うイベントのときにはこれがあると便利だからさ」
「……でも、なんでふたつ?」
手提げ袋には深緑とキャメルの二色が入っていた。
今、私が手に持っているのは深緑のほう。
絵の具で言うところのビリジアン。
「翠葉のと佐野くんの。藤宮の持ち上がり組はたいていの人間がこの手のアイテムを持ってるから」
あ……そっか。
「蒼兄、ありがとう。佐野くんもきっと喜ぶと思う」
「プレゼントって言っても、閉店ギリギリだったから包装は遠慮しちゃってラッピングはしてないんだけどね」